一口に収益不動産を購入すると言っても、その目的はいろいろと考えられます。そして目的に応じて、収益の目標も異なり、
物件の選び方の基準も変わってきます。まず目的と目標をはっきりさせることです。
必要条件を満たす物件が見つかったら、リスクのチェックと対策が必要です。一般に、リスクに関して言えば、既存(中古)物件の方が新築物件よりも、はるかに大きいと言えます。例えば、家賃の滞納があったり、入居者が退出し、空室が増えていたことが、後から判明したというケースもありえます。事前に管理組合に確認したり、近隣に聞き取り調査を行うなどのリスク対策を実施しましょう。
また、建築後20年以上経過した物件では、そろそろ大規模修繕が必要となってきます。表面利回りが10%以上だと喜んでいても、大規模修繕を購入価格に加えて計算すると、利回りが下がってしまうケースもあります。ローンを組もうとしたら、建築年数が古いため融資期間を短くされて、収支上も赤字なってしまうこともあります。中古と新築物件を比べますと、はるかに新築物件の方がリスクが少ないと言えます。
リスク対策を積極的に組めるプロ以外は、新築または新築に近い物件から検討する方が無難です。もちろん、それでもリスクはあります。その最大のものが空室率です。しっかりとした管理会社が、常に適正な家賃を把握して入居斡旋を行うのであれば、空き室リスクを減らすことはできます。、購入する前にしっかりと分析し、対策を考えるようにしましょう。
表面利回りとは、家賃収入を投資金額で割ったものです。この表面利回りは、収益力を大まかに捉えるためには、大変便利な指標です。ただし、あくまでも、物件を購入した時点での単年度の指標でしかないので注意が必要です。表面利回りからは、全体像は把握できません。これに対して、実質利回りは、家賃収入から固定資産税、火災保険料、賃貸管理費、建物管理費、修繕積立金などを引いた額を、投資金額で割ったものです。正確な収益力を判断するためには、実質利回りを基準にしていく必要があります。
表面利回り(グロス) 利回り=年間収入/購入価格 |
実質利回り(ネット) 利回り=年間収支/購入価格 |
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購入金額 | 1億円 | 購入金額 | 1億円 | |
年間収入 | 800万円 | 年間収入 | 800万円 | |
利回り | 8% | 年間支出 | 160万円 | |
年間収支 | 640万円 | |||
利回り | 6.4% |
実際に物件を現地に行かれて見学した場合、収益物件ですから利回りの数値は大切ですが将来空室率が下がった(なかなか入居者が決まらない)なんて事になったら大変です、入居者の立場になってよく見ることが重要です、日当りは良いか悪いか、お部屋の収納力、通気性、隣室との音の問題、周辺の生活環境などなど。自分でこの家賃でこのお部屋なら住みたいと思う物件を検討されることです。
所有してからの管理運営によって、収益を生み続けることができるのかどうか、大きな差がつくのです。しかし、斡旋・管理会社もたくさんあります。どのような基準で選んだらいいのでしょうか。
入居者の募集だけを行う業社は避けるべきです。家賃管理、建物の維持管理も行ってくれる会社を選ぶことをお勧めします。
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